地味な仕事ほど、見つけてもらいたい
暮らしは、名前も知らない誰かの手で支えられている
最近、ありがたいことに、
田んぼでの仕事や、水源地を管理する仕事について発信すると、たくさんの方が見てくださるようになりました。
「こんな仕事があるんですね」
「大切なお仕事ですね」
そんな言葉をいただくたびに、ぼくはかなり励まされています。
ほんとにほんとにありがとう‼️
みんな、まじでありがとう😭
だって、
やっていることは
ものすごく地味なんです。
田んぼに生えた草を取る。
泥のたまった水路を掃除する。
水源地へ行って、水がきちんと流れているか確かめる。
どれも、写真にしたら映えるかどうか、かなり怪しい。
いや、泥だらけなので、
ある意味では映えているのかもしれません。
茶色方面に。
でも、誰かに見てもらえると、やっぱりうれしいんですよね。
自分のしていることを知ってもらえる。
「それ、大事な仕事だね」と言ってもらえる。
人にはきっと、どこかに「見てほしい」という気持ちがあるのだと思います。
自分の頑張りに気づいてほしい。
役に立っていると知ってほしい。
少しくらい、拍手をもらいたい。
それは、そんなに悪いことではないと思います。
数字を追いかけることも。
注目を集めることも。
自分の仕事を大きく育てることも。
どれも、すてきなことです。
ただ、田舎で暮らしていると、
ときどき思うんです。
拍手が届かない場所にも、
毎日たくさんの仕事があるな、と。
田んぼの草取りは、
まだまだ人の手で行われています。
(そんな場所もあります)
果物の収穫も、一つずつ手で取ります。
(これまじです。知ってましたか?!ぼくは知らんかった)
水路にたまった泥を取り除く仕事もあります。
水源地を見回り、
枯れ葉や土砂を取り除く人もいます。
スーパーに並んでいる野菜や果物は、
きれいに並ぶ前に、
誰かが暑い日も雨の日も、
手を動かしています。
蛇口をひねれば水が出ます。
でも、その水がここまで来る途中で、誰かが水源を見に行っています。
泥をかき出しています。
草を刈っています。
詰まった場所を見つけています。
暮らしの中では見えないけれど、
なくなった瞬間に困る仕事が、
たくさんあります。
ぼくは以前、小学校の先生をしていました。
ある学校に、
働いている人を表彰する仕組みがあったそうです。
最初にその話を聞いたとき、ぼくは、
きっと授業の上手な先生が選ばれるんだろうな。
子どもたちの成績を伸ばした人かな。
新しい教育活動を始めた人かもしれない。
そんなふうに思いました。
でも、表彰されたのは
用務員さんでした。
毎日、学校を掃除していた人。
壊れた遊具を直していた人。
子どもたちが安全に過ごせるように、誰も見ていないところで手を動かしていた人です。
その人がいなければ、子どもたちは安心して学校で過ごせなかった。
次の年には、給食を作っている方が表彰されたそうです。
それを聞いて、すごくいい学校だなと思いました。
普段は見えない仕事を、ちゃんと見ていたからです。
ぼくたちは、
目立つ人を見つけるのは
得意です。
大きな成果を上げた人。
数字を伸ばした人。
新しいものを生み出した人。
でも、毎日同じ場所を掃除する人や、壊れないように見守る人や、当たり前が明日も続くように支える人は、なかなか目に入りません。
成果をつくる人だけでなく、
成果が生まれる場所を
守っている人がいます。
前へ進む人だけでなく、
足元が崩れないように
支えている人がいます。
ぼく自身、田んぼや水源地の仕事を始めるまで、その存在をほとんど知りませんでした。
水が流れているのは、自然にそうなっているからだと思っていました。
お米ができるのも、苗を植えれば育つような気がしていました。
実際にやってみると、とんでもない。
草は生える。
泥はたまる。
水は詰まる。
畦は崩れる。
人間の予定など一切気にせず、
次から次へと仕事がやってきます。
そして、
その一つひとつを誰かが引き受けています。
地味な仕事ほど、なくならないと思います。
まだ人の手でなければできないことがあります。
泥の中へ入ること。
一つずつ実を収穫すること。
いつもと違う水の音に気づくこと。
壊れかけた遊具を見つけること。
今日は少し元気がない人に、
声をかけること。
なくなってしまったら、
暮らせなくなる仕事です。
だから、
地味な仕事ほど
見つけてもらいたい。
そして、
ぼく自身も見つけられる人でいたいと思います。
「誰がやったのか分からないけれど、今日もちゃんと使える」
そんな場所を見つけたら。
そこには、誰かの手があるのかもしれない。
きれいな水が流れていたら。
安全に歩ける道があったら。
毎日ご飯が食べられたら。
それを支えている人のことを、
少し想像してみたい。
そして、できることなら、
「見ていますよ」
「助かっています」
「ありがとうございます」
と伝えたい。
そんな言葉が一つあるだけで、また泥の中へ入ろうと思える日もあるからです。
というわけで。
今日も、もおちゃんは
地味な仕事をしております。
笑顔でね!
草を取ったり。
泥をすくったり。
水が流れるようにしたり。
かなり地味です。
でも、暮らしにとっては、たぶん必要です。
どうか、これからも見守ってください。
茶色方面に映えている日々を。
これは、せわしなく生きてきた自分が、
“暮らしを取り戻そうとしている記録”です。
“味わう暮らし”を一緒に取り戻す仲間になっていただけたら嬉しいです。
次の記事も気になるなぁって思ってくださった方、
ぜひ無料で受け取ってください。

















暮らしを支えてくれている、とても大切なお仕事だと思います。ありがとうございます🙏
私は個人情報部分をハサミでひたすら切るという作業を仕事で定期的にやってるんですが、地味度がすごいなと思いつつ、無心でハサミを動かしてます。
日々の暮らしを陰で支えてくれている誰かがいて、目立つ仕事の陰にも地味で目立たない仕事があって、それを認めてほしいと願ってる誰かが沢山いるんだろうなと思いました。
見えていないところにも想いを馳せて、感謝していきたいと思います。